盗撮カメラの使用目的や種類を解説
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盗撮カメラの定義、設置する目的、種類などについて掲載しています。盗撮行為は年々増加傾向にあり、10年前の2011年と比較すると約2.5倍以上になっています。またカメラの種類は機器本体に記録するスマートフォンを始め、無線式や有線式など多種多様な機器が存在します。どのようなものがあるかを理解しておくことで、気を付けるべき点が把握できます。
【注意】
当社では、盗撮カメラの設置は一切受け付けておりません。以下の説明は、盗撮カメラの設置や悪用を促すものではなく、盗撮行為の防衛、盗撮カメラを発見するための予備知識として掲載をしておりますので、絶対に悪用しないようお願いいたします。
盗撮、盗撮カメラの定義
「盗撮」とは、被写体に了解を得ず撮影をする行為のことで、別の言い方では「隠し撮り」とも言います。
「盗撮カメラ」とは、盗撮することを目的に、映像を伝達できたり、映像を記録することができるよう作成・改造された機器を指します。
盗撮カメラとして使用される機器の多くは、「防犯カメラ」「小型カメラ」「超小型カメラ」などとして販売されているカメラが悪用され、本来、別の目的で販売されている機器(携帯電話やカメラ付ICレコーダーなど)が盗撮目的で悪用されることもあります。
盗撮行為の検挙件数は年々右肩上がりで増加しており、毎日新聞の情報によると、2011年では1,930件だったが、2021年には5,019件となっており、10年間で2.5倍以上増えています。(毎日新聞より)
その背景には、国民のほとんどが所持しているスマートフォンについている小型カメラの高性能化と普及が要因であると言われています。
盗聴器と同様に、手口も巧妙で複雑化し、機器も高性能化していることにより、一般の方が盗撮カメラを発見することが困難であったり、あるいは気づかない間に盗撮されているといったような事例も発生しています。ただし、盗聴器は集音マイクで音が拾えれば、外から見えない場所でも設置できますが、盗撮カメラの場合は、本体を隠せても、レンズが必ず露出されていないと撮影できないため、盗撮カメラは盗聴器よりも発見される可能性は高いと言えます。
盗撮カメラ設置の目的
盗撮をする目的は、盗撮をしようとする者の立場等で様々なシュチュエーションが考えられます。
盗撮の目的として考えられること
・趣味、興味
・営利目的
・犯罪目的(ストーカー行為や空き巣など)
・相続、離婚など、親族間のトラブル
・政治関係
・国家による保安目的 etc
盗撮カメラの種類
盗撮カメラの種類は、大きく分けて3種類あります。
無線式 (映像のみ、あるいは映像と音声両方)
カメラの映像をアナログ電波で送信する方式や、Wi-Fiやネットワークを利用して映像を送信する方式。
電源は、電池、バッテリーなど
有線式 (映像のみ、あるいは映像と音声両方)
電源を、コンセントや電灯線に直結して電源を確保し、故障が無い限りずっと使用できます。
その他
電波は発せず、映像を記録する機器(携帯電話、カメラ付ICレコーダー、デジタルビデオカメラ、フィアバースコープなど)。
※共通して、動体検知、音声検知、振動検知機能を備えているものが多く、偽装型(ACアダプター、マウス、USB、延長コード、ペットボトル、時計など)なども販売されています。
関連法令
日本国内の法律において、「盗撮罪」という法律は無く、迷惑防止条例や軽犯罪などで規制されています。
また、盗聴器やGPS発信器と同様に、電波法では、技術基準に適合しない(国で認められていない)無線設備の製造、輸入、販売を禁止していますので、電波法に抵触する可能性はあります。
【迷惑防止条例】
例えば、東京都では5条第1項2号で、「人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること」を禁止しています。
場所や乗物は、「住居、便所、浴場、更衣室、その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所。さらに、公共の場所、公共の乗り物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物」です。
罰則は、撮影をした場合、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(常習は2年以下の懲役又は100万円以下の罰金)
撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置した場合は「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金(常習は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)」となっています。
【軽犯罪法】
「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者」という規定があります。罰則は「拘留または科料」です。
加害者は、室内を盗撮したい場合に、遠方から盗撮する方法を選択することもありますが、多くは、映像を見たい場所の近くに機器が設置されます。
そして、盗撮機器を設置あるいは回収する際は、他人の敷地内に入ったり、他人の設備を改造して設置することが考えられます。
また、盗撮行為は、盗撮そのものを目的とする場合もありますが、一方で、別の目的(空き巣やストーカー行為など)を達成するための手段として設置する可能性もあり、対応するには注意が必要です。
盗撮行為に関連する法令は次のような犯罪が考えられます
・電波法
・住居不法侵入罪、建造物侵入罪
・器物損壊罪
・軽犯罪(のぞき行為)
・ストーカー規制法、迷惑防止条例
・不正アクセス禁止法
・プライバシーの侵害、肖像権の侵害
・児童ポルノ禁止法
・窃盗罪(空き巣、電気を勝手に使用など)
・強要罪、脅迫罪、恐喝罪
・監禁罪
・不正競争防止法 etc
※関連法令については、あくまで当社の見解になりますので、盗撮カメラが設置されていた場合はお客様のご判断により、警察もしくは弁護士などへの相談をお勧めいたします。
まとめ
・定義
・設置の目的
・種類
・関連法令
について、お伝えいたしました。
前述のとおり、盗撮カメラには様々な種類の機器が使用され、カメラやレンズなどの映像技術の高度化、高性能化が進み、個人情報や企業情報・国家情報の重要度が増してきている現在では、情報を盗もうとする手口が巧妙化、複雑化しており、盗撮カメラの発見が難しかったり、知らない間に情報が盗まれてしまっている可能性も考えられます。
特に、過去に調査を依頼したことが無い方や、心当たりがあって心配、不安を感じているときは、ぜひ一度当社へご相談、発見調査をご依頼いただくことをお勧めいたします。